スイスほどの大きさ、小さな国ブータンは、ヒマラヤ東部にひっそりと位置し、国民からはDruk Yul(雷龍の国)と称され愛されています。近代化の影響を強く受ける中でも、ブータンは依然として、昔からの習慣や伝統が人々の生活の一部として残されています。

ブータンは、西部ブータン、中央ブータン、東部ブータン、北部ブータンに分かれています。

西部ブータン

西部ブータンは、国際空港があるパロ、首都ティンプー、ブータンの古都プナカ、風の町ワンデュ・ポダン、オグロ鶴の里ポブジカ、古き良き町ハ、温泉があるガサなどがあります。

ティンプー(海抜2,320m)

ティンプーは、1961年ブータンの首都になりおよそ10万人が住むブータン最大の都市です。
パロ国際空港から車で約1時間で到着します。ティンプーゲートに入るとブータン初の4車線の高速道路を走り2箇所の高架橋を越えて、市内に入ります。近年郊外に高層アパートが立ち並び近代が進んでおります。

ティンプーの見所

ティンプー市内

  • 国立織物博物館
  • 民族博物館
  • タシチョ・ゾン(王城)
  • 国立メモリアル・チョルテン
  • 野菜市場(サブジバザール)
  • デチェン・ポダン
  • ドゥプトプ尼僧院
  • 国立図書館
  • 伝統技芸院(ゾリン・チュスム)
  • ターキン放牧場
  • チャンガンガ・ラカン
  • クエンセル・ポダン(ティンプー大仏)
  • ジュンシ製紙工房

ティンプー郊外

  • シムトカ・ゾン
  • ドチュ・ラ(峠)
  • チェリ・ゴンパ
  • タンゴ・僧院

中部ブータン

中央ブータンは、ブータンの中心地ブムタン、王家発祥の地トンサ、自然観察が出来るシェムガンなどがあります。

ブムタン(海抜3,410m)

ブムタン地方は、20㎞四方程の狭い地域にブータンを代表する古刹、名刹が集中する非常に珍しい場所。
伝統的なソバ料理や、ヨーロッパの技術導入によって始まった地ビール製造など、郷土料理や地場産業も面白い地域。ジャンバ・ラカン・チェチュ(お祭り)は有名です。

ブムタンの見所

チュメ

  • ニマルン・ダッツァン
    1900年に、当時のチュメの領主ゴンポ・ドルジがチベットから招いた転生仏。ドーリン・トゥルクが創建した僧院。学僧ロポン・ペマラ師が長く官長を務めた場所。
    仮面舞踊で有名なニマルン・チェチュ(祭り)。

チョコル

  • ジャカル・ゾン
  • ワンディ・チョリン御殿
  • ジャンバ・ラカン
  • クジェ・ラカン
  • タムシン・ゴンバ

ウラ

  • マツタケの名産地
  • ウラの集落とラカン

トンサ(海抜2,316m)

首都ティンプーからドチュラ(峠)を越えてワンデュ・ポダンまで約3時間のドライブです。ワンデュ・ポダンからトンサから約4時間30分のドライブです。ティンプーからブータンの中心トンサまで7時間30分のドライブです。ブータン王家の先祖から受け継いだ故郷で、初代の2人の王がブータン王国を支配しました。トンサは東部ブータンや南部に向かう中継地点です。
毎年トンサ・チェチュがトンサ・ゾンで、11月の終わりから12月半ばに開催されます。

トンサの見所

  • トンサ・ゾン
  • トンサ国立博物館(タ・ゾン)
  • チェンデジ

東部ブータン

東部ブータンは、東部の中心地タシガン、中央ブータンと東ブータンの中間にあるモンガル、織姫の里コマ村があるルンツェ、木地師の里タシヤンツェ、秘境メラ・サクテンなどがあります。

タシガン(海抜1,151m)

ブータンで一番大きな県であるタシガンは、かってはチベットとの交易で栄え、今日でも、ブータンの幹線道路の終着地として重要な役割を果たしています.モンガルから車で3時間半で到着します。首都ティンプーから547km離れており車で20時間~21時間かかります。テインプーからは、ブムタンで1泊しタシガンまで1泊2日の行程になります。タシガンの町は険しい山際まで広がっております。遠く離れた場所に住む多くの人々は、タシガンまで生活必需品を買い求めに来ます。タシガンは、ブムタンからモンゴル経由で10時間30分のドライブです。インドとの国境の町サンドゥプ・ジョンカからタシガンは約6時間30分のドライブです。タシガンからチョルテンコラは2時間、モンガルは3時間のドライブです。

タシガンの見所

  • タシガン・ゾン
    1659年に東部を統治する為の拠点として建てられたタシガン・ゾンは、現在でも地方行政機関、並びに法曹機関として利用されています。
  • 野生絹織物の中心地ラディ村
    ラディ村は、特にメンチマタやルンセルマに代表されるブラ(野生絹)の手織り布の生産地として有名です。原料のバカ(繭)は、インドのアッサムまで買い付けに行きそれを各家庭で購入し、手紡ぎで糸にして染め、織り機にかけて織ります。
  • カリン織物専門学校
    ブータン独自の織物文化の伝統に、現代的な技術やセンスも導入した「カリン・キラ」で有名です。
  • ランジュン
    ウェセル・チョリン寺院のある村として有名。この寺は、現在ブータンで多くの信者を集めているガラップ・リンポチェが創建したもので、ブータン人だけでなく欧米の仏教徒の修行の場としてポピュラーな存在。

タシ・ヤンツェ(海抜1,830m)

タシ・ヤンツェは、1992年タシ・ヤンツェから独立して出来た県です。ブムタンクルトエ、タシヤンツェというるーとは、近代化以前は、東西ブータンを結ぶメインルートでした。ポブジカと同様、オグロ鶴の飛来地となっているタシ・ヤンツェ県はインドと国境を接し、ブータン人の生活にかかせないポップ(漆器の椀)を生産する木地師、漆器の本場として知られています。又聖地として名高いチョルテン・コラの町としても知られています。タシガンから車で約3時間半のドライブです。

タシ・ヤンツェの見所

  • チョルテン・コラ
    ブータンでは珍しいネパール式のチョルテン(仏塔)は、1740年に建てられました。春の祭りには東ブータンのみならず、国境を超えたインドからも多くの人が集まり、チョルテンを廻って参拝します。「コラ」はその周回を意味します。
    
  • ゴム・コラ
    クロン・チュの西岸にあるゴム・コラは、パドマサンババが瞑想したと伝わる場所。この寺で重要なのは、パドマサンババと土着神が力試しで競った黒い巨岩。本堂には、ガルーダの卵や仏足石などの珍宝が収められている。
    
  • 伝統技芸院
    13種の伝統技芸(ゾリン・チュスム)を次世代に伝えるために政府が設立した職業訓練校。

ルンツェ(海抜2,280m)

ブータンとチベットの国境地帯、ヒマラヤ山脈の雪山が並ぶ高山地帯。その中でも唯一、チベットの国境付近まで温暖な谷間が続いているのがルンツェ県です。温暖で湿潤なブータンの気候でありながら、チベットに近いというユニークな位置が、織物や竹細工など、高品質の手工芸品文化の伝統を育んできました。モンガルからルンツェは3時間のドライブです。

ルンツェの見所

  • ルンツェ・ゾン
    谷に突き出した岩山の頂上にまるで万年雪のように白く輝く姿が美しいゾンです。1543年にペマ・リンパの息子であるクエン・ガルポが寺を建て、1552年にシャブドゥンの高祖父ガキ・ワンチュクが拡張しました。
  • 織姫の村 コマ
    クルトエの名物といえば鮮やかなキシュタラに代表される絹織物です。中でも名高いのはコマ・チュの谷にあるコマ村です。クルトエは、竹細工などの手工芸品も有名で、コマ村はその集積地でもあります。 織物は原則として農閑期に織られています。

モンガル(海抜1,620m)

ブムタン地方から更に東へ、標高3800mの美しい峠、トゥムシン・ラを越えると、東部ブータンへの入り口であるモンガルにたどり着きます。盆地に広がる西部ブータンの街とは対照的に、起伏のある谷間に作られたこの街は、眺望が開けています。

モンガルの見所

  • トゥムシン・ラ
    ブムタンからモンガルに向かう東西縦貫道路がトゥムシンラ国立公園を突き抜ける標高3,740mの峠。野生動物も豊富で高山系のバードウォッチングには最適な場所。
  • トゥムシン・ラのシャクナゲ園
    渓流沿いの斜面で22種類のシャクナゲを観察できる。ベストシーズンは開花時期の3-5月。

サムドゥプ・ジョンカル(海抜360m)

ブータンとインドの国境の町、サムドップ・ジョンカルは、陸路でブータンに入国可能な地域です。この地域は、古くからドゥンサム・コティと呼ばれ、ブータン人も多く住んでいました。現在の自動車道路は、古い大きな集落を素通りしているためサンドゥプ ジョンカルは、タシガンとインド国境間の通過地点にすぎない。インドのアッサム州の州都グワハティ空港から車で約3時間のドライブです。タシガンまでは6時間30分のドライブです。

ブロクバの里メラ・サクテン

標高1,500m以上のメラ郡、サクテン郡はブロクバと呼ばれる遊牧民が住んでいます。5月~7月は標高4,000m以上の高原でヤクを放牧して暮らしています。11月~2月は、温暖な低地で生活しています。コメなどの生活物資は、ヤクのチーズやバター、ヤクの肉や毛、羊毛などの畜産品の交換で得ています。タシガンなどで交易や買い物に来ているメラ・サクテンの人々を目にすることが出来ます。